古い会社案内を読み解くシリーズ④「事務用其他全印刷物に就て」

古い会社案内を読み解くシリーズ①シリーズ②シリーズ③」に引き続き、創業当時の会社案内の内容を読み解いてみたい思いからのブログです。

当時(1938年頃・82年前)の会社案内インデックス
・カタログ類の印刷に就て
・宣傳印刷物に就て
・商品附屬の印刷物に就て
・事務用品其他全印刷物に就て
・紙器に就て
から、
4回目の今回は「事務用其他全印刷物に就て」の内容をお届けします。

【上記が該当ページで以下に原文のままを書き出しました】
(赤字)表示しているものは現行の仮名であったり表意漢字にあたります。
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事務用其他全印刷物に就て

事務用印刷物の種類は廣(広)く、夫々使用向により印刷方法も形狀(状)も千差萬(万)別でありますが、用途に從(従)って適當(当)に事務能率の增(増)進を圖(図)る事、經濟(経済)的なる印刷方法と用紙の使用方法のこの二つは、いづれにも共通した基點(点)であり、當(当)社が印刷物專門の計理士たるの役目を自負して、斯業に從事するに『眞實(真実)一向有天籟響』との信念を以て、不斷(断)の研究と努力を致す事を御認めの上、今日迄御使用の總(総)のフオ(ォ)ームに、一度意義ある改良を加へられん事を切にお勸(勧)めする次第であります。
其他帳簿、書籍、新聞、雜(雑)誌、カレンダー、セロハン印刷物、硝子印刷、盛上印刷、浮出印刷等印刷全般に渉り、製作者としての良心と責任を以て貴下の御下命をお待ち致して居ります。
用紙の寸法の取り方に必要な爲(為)、左に最も事務用に多く使用せらるゝ(る)種類の紙の寸法を記しました。四六判を最も多く、菊判がこれに次ぎ、書簡紙判は特種な存在で高級なものには是非これが使用せられて居ります。

四六判  3尺6寸×2尺6寸
菊 判  3尺1寸×2尺1寸
書簡紙判 1尺9寸×1尺5寸
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【現代風に読み解きますと】
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事務用その他全印刷物について

事務用印刷物の種類は多く、それぞれ用途により印刷方法も形状も様々ですが、用途に従って要領良く事務能率の増進を図ること、経済的な印刷方法と用紙の使用方法は、いづれにも共通した基準であり、当社が印刷物專門の計理士のような役目に自信をもって、その仕事に取り組む『真実一向有天籟響(真実に一向すれば天籟の響き有り)※』との信念を以て、たゆまぬ研究と努力をすることを認めていただき、今日までご使用のすべての形式に、一度価値のある改良を加えてみていただくことをお勧めいたします。
その他帳簿、書籍、新聞、雑誌、カレンダー、セロハン印刷物、ガラス印刷、盛上印刷、エンボス加工など印刷全般にわたり、製作者としての良心と責任を以て御社の御用命をお待ち致しております。
用紙の寸法の取り方に必要なため、左(下)に最も事務用に多く使用されている種類の紙の寸法を記しました。四六判を最も多く、菊判がこれに次ぎ、書簡紙判は特種な存在で高級なものにはこれをお勧めしております。

四六判  3尺6寸×2尺6寸(1,368mm×988mm)
菊 判  3尺1寸×2尺1寸(1,178mm×798mm)
書簡紙判 1尺9寸×1尺5寸(721mm×570mm)
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※『真実一向有天籟響』とは、一向社の社名の由来になる漢文です。
意味としては、「ひたすらに真実の気持ちを貫いて行うならば、天からの響きに呼応して、行いが正しいものに昇華される」のように解釈されます。

原文のページ画像をポップアップから高解像PDFでダウンロードいただけます。

では、次回シリーズ⑤「紙器に就て」をお楽しみに!

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