「信念を以て営業する」という社是で創業

1938年(昭和13年)頃の当社の会社案内DMのご紹介です。(再掲)

と言っても、発行日の正確な記録があるわけではありません。
この冊子を読み込んでみると、「創業以来十六年を經て、」とあるところから、創業1922年(大正11年)を換算して1938年前後であるところを導き出しました。

下の写真の赤いキャッチコピーをそのまま起こしてみると《 るす業榮て以を念信 》です。
(横書きは右から読む時代のものですから)

冊子でありながらDMとして送ることができるこの形態は、当時はどうだったんでしょう?
流行っていたのでしょうか?
少しは先を行っていたのでしょうか?

日本郵政のホームページをちょっと覗いてみますと、1円切手で有名な前島密が郵便事業を開始したのが1871年(明治5年)で、当社創業の半世紀も前のこと。創業時代には郵便は普通に流通していたようです。たぶんこんなDMも盛んだったんでしょう。
一方、電話はようやく自動交換(1926年)が普及しだした時代です。このDMに電話番号が印刷(上写真右「社向一」の下のアドレス部)されているので電話は比較的早くに付いていたようです。でも、当時の国内のインフラは市内通話だけで、市外で通話できるようになったのはそれから30年ぐらいも経た1965年(昭和40年)頃らしいのですが。

さて、この冊子形式のDMですが活版印刷で刷られています。当時の先端と思われる写真製版や活字版、2色印刷で、用紙は未晒しボール紙風のカバーと白いコート紙風の紙3枚を中綴じでずらし折りしてインデックスにしています。
(表紙3つ折り6ページ、本文12ページ)

内容は「会社案内」の王道ですが(笑)
面白いのは広告風にアレンジされた表3ページ(裏表紙の中面)。
今でも当社の名刺にIkkosha Creedとして入っている「漫文」が上部のベタ部分にレイアウトされています。

世相を風刺した漫画ならぬ漫文です。
—————――――――
  漫  文
世に印刷業と稱(称)するものに二種あり
曰く、きれいな紙をインキでよごす業
曰く、文化の使命を完全に果す業
一向社は後者に属す
―――――――――――(実際には右から読むように記述)
これってオリジナルなの(?)
ま、仮に当時どこか別に権利があったとしても今は時効でしょうか?(笑)

また、赤ベタで縦に書かれている[眞實一向有天籟響]。初代社長は幕末の歴史家・頼山陽を敬慕していたことから彼の漢詩から引用して社名としました。その意味は「ひたすらに真実の気持ちを貫いて行うならば、天からの響きに呼応して、行いが正しいものに昇華される」というものです。

それと、火のついた葉巻を持ったカエルのイラスト。
これはちょっと「鳥獣戯画」風ではありますが、多分オリジナル(?)
これが今の当社会社案内のルーツになるビジュアルです。

以上、この冊子は貴重な現物ですが、以前に数冊だけ手作りで復刻版を再現しています。





↓↓↓↓↓ちなみに今の会社案内もサイズは同じです。

(これは過去のブログを再掲載しました)

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