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実績ご紹介/スタッフブログ 取扱説明書の「テクニカルイラスト」について(前編)

取扱説明書の「テクニカルイラスト」について(前編)

こんにちは、「トリセツ」担当のマルです。

トリセツのお仕事を進めるにあたって避けて通れない作業が、「テクニカルイラスト」の制作です。
紙面いっぱいに文字ばっかりのトリセツ、見づらいですよね…。
内容によっては、イラストを記載することで、わかりやすくなる場合があります。
特に、製品の組み立て方法を説明する場合などは、イラストを使って説明することが多いですね。
この、トリセツに使う説明用のイラストのことを、「テクニカルイラスト」と呼んでいます。

今回は、この「テクニカルイラスト」ができるまでの過程について、簡単にご紹介したいと思います。

トリセツに載せる「テクニカルイラスト」は、当然ながら、説明する製品を正確に描く必要があります。
よって、一般的なイラストと違って、必ず「もとになるデータ」が必要になります。
弊社で作成しているテクニカルイラストは、おもに下記の2つのどちらかをベースにして描いています。

(1)3Dデータ
(2)現物の写真

(1)3Dデータは、専用のソフトを使ってパソコンの画面上でグルグル回転できるようになっているデータです。

PC上で角度などの微調整が可能なので、このデータがあると作業が楽になります。
AQUOS取説に記載されているテレビ等のイラストは、ほとんどが3Dデータを使って作成したものです。

(2)現物しかない、もしくは写真しかない!という場合は、写真をもとに作成します。

では、実際に簡単なイラストを作ってみましょう。
とはいえ、作成中のテレビのイラストは、発売前だったりするので公開できません…。
そこで今回は、手元にあったシャープペンのイラストを描いてみました。

まず、写真撮影。

現物の場合は普通に写真を撮ると、角度によってはイラストにしたとき歪んで見えてしまうことがあります。
もちろん、ピンボケしていると線が引けない場合があります。
これらの点に注意しながら、写真を撮影します。

写真をチェックして問題なければ、ドロー用ソフト(illurtrator)に写真を配置して、サイズを調整します。
このとき、実際の紙面に載せるサイズを確認して、原寸大に縮小しておくと、のちの作業がスムーズになります。
(イラストを大きすぎるサイズで描いてしまうと、あとで縮小したとき線が潰れてしまうことがあるため)

サイズを調整したら、レイヤーウィンドウで、写真を配置したレイヤーを固定しておきます。
そして、描画用に新しいレイヤーを作成します。

次は、外側の線をペンツールで描いていきます。
直線部分はポイントをクリックしていくだけですが、曲線を描くのはちょっと慣れが必要です。
illustratorで描くこのような曲線を、「ベジェ曲線」といいます。
曲線が開始するポイントから「ハンドル」を引き出し、曲線のカーブを調整します。

外側をなぞっていき、外形線を描き終えました。

ここでは、線幅を「1pt」にしておきます。
また、線の位置は「外側に揃える」設定にしておきます。

このままだと、ペン先が尖っているのが少し気になりますね。

そこで、「角の形状」を「マイター結合」から「ラウンド結合」に変更しました。

次に、再び新規レイヤーを作ります。

外形線と内側の線は、太さなどの設定が異なるケースが多いため、別のレイヤーにしておくと編集作業がしやすくなります。

今度は、内側の線を描いていきます。
トレースした線は、写真と重なってもわかるよう、この時点では赤色にしています。
外形線の線幅は1ptにしましたが、中身の線幅はもっと細く、0.25ptにします。
このように線に強弱をつけることで、見やすいイラストになります。

写真トレースの際には、特に「描くべき線」と「描かなくていい線」を選ぶことが重要になってきます。
「どの線を入れたら、必要な要素が最小限で、わかりやすく見えるか」を意識しながら描いていきます。
(この感覚は慣れるしかないですが…)
また、クリップ部分は、のちの彩色のときパーツを分けるため、「面」ごとにオブジェクトを分割しておきます。

こうして、ひととおりの線を描き終わりました。
写真レイヤーを非表示にするとこんな感じです。

長くなってしまったので、後編に続きます。
後編では、色塗りと仕上げをしていきたいと思います。

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#トリセツ#テクニカルイラスト#マル
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