概要・課題
1996年〜2005年頃は、人気ノートPCブランドを展開していた家電メーカーから、PC用の店頭デモ動画を受注し、PCのスクリーンセーバー機能で美しい液晶を訴求するプロモーション用のCG動画をたくさん作成しました。
デザインコンセプト
シリーズ括りではイレギュラーですが、製品同梱用の「初めてのメビウス」というVHSビデオテープを制作しました。
当社はメーカーさんの「初めて」の製品について、技術的な説明するために開発当初から技術の方と協働することが他にも多々ありました。
「液晶電卓」の初号機。
「書院」ワープロの初号機。
「MZシリーズ」(デスクトップPC)の初号機。
「Zaurus」(PDA)の初号機。
「AQUOS」(液晶テレビ)の初号機。
「Healsio」(ウォーターオーブン)の初号機。
「SHARP」製CDカーナビの初号機。
など、大ヒット商品もあれば、それほどでもの商品もありますが。
売れ出した商品の販促となると、テレビや新聞雑誌媒体に強い広告代理店の独断場になるのですが、売れるかどうかわからない初号機の説明書や説明動画などで、取説ライティング制作からお声がかかったり、提案して採用していただくこともありました。
今はもうほとんど見ることはなくなりましたが、2000年代初旬はまだまだVHSビデオが動画再生の民生機では主流でした。
大ヒットしたノートPC「Mebius」のパッケージに同梱していたので、当時たくさん本数を納入することができました。当時購入された方は目にされてるかもしれません。ここで紹介している中では唯一のコンシューマー向け製品の同梱品となりますので、当時まあまあの売り上げがありました。
当時の社内プロデューサーがシナリオを作成してドラマ仕立ての内容だったということですが、貴重な1本を昔のVHSデッキで再生するのが恐ろしくて、残念ながら確認はできていません。(後日専門業者に依頼して、動画データ化してアーカイブできています)
ターゲット
クライアント:シャープ株式会社
電気量販店のノートPC売り場の店頭デモ動画
こだわったポイント
「店頭デモ」は、家電量販店が開店してから閉店するまでの10時間以上、途中で止まったりしてはいけないので、新作ができるたびに社内でもよく実機テストをしていました。
当時は、1カ月に1本や2カ月に1本のペースで、何人かの外部スタッフである映像クリエイターに協力してもらいながら、量産を続けました。ここで並べているのはほんの一部に過ぎません。
コンシューマーには露出しないCDのパッケージですが、映像クリエイターの遊び心だったり、プロデューサーの気まぐれだったりでデザインされていました。発行部数は全国の家電量販店向けなので、先の製品同梱VHSとは桁が違う少なさではあります。笑
だんだんCD-R自体に印刷するコストも安くなってきたので、メディアに直接印刷して紙ラベルを省略することも多くなりました。
液晶ディスプレイや液晶テレビの「AQUOS」が発表になった当時、メーカー自慢のTFT液晶の美しさを訴求するための発表会用映像を作成した時は、アメリカの発表会でも出るということで、クリエイターは励みになったと言っていました。
その出来が良かったので、しばらくはウメチカにあったシャープのショーウインドーで流れていたこともあったようです。
以上、既に退職された先輩に取材して資料を貸して頂いた物です。
実際にどんな映像か(?)興味を持って頂いたとしても、内容的に美しい風景動画などは使用目的を厳しく縛る権利関係もありますので、公開は控えさせてください。
創立100周年として、会社の歴史を知る過去の諸先輩方に資料をお借りできたものを紹介いたします。